四番テーブルの客
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ミステリー / 短編

四番テーブルの客

著・黒川 ミナト

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2026年4月27日 投稿 · 2026年4月29日 更新
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あらすじ

深夜の喫茶店。四番テーブルの客は、毎晩同じ時間に来て、同じものを頼み、同じページの本を読んでいる。

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CHAPTER 1
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四番テーブルの客

深夜一時。

喫茶「月灯」のマスター、飯田は四番テーブルを見た。今夜も来ている。

四十代半ばの男。グレーのコート。黒縁の眼鏡。注文はいつもホットコーヒーのブラック。文庫本を一冊持っている。

毎晩、午前一時ちょうどに来る。一時四十五分に出ていく。四十五分間、コーヒーを飲みながら本を読む。

三週間、一日も欠かさず。

飯田は気づいていた。男が読んでいる本のページが、毎晩同じであることに。

文庫本の背表紙は見えない。だが、開いているページの位置が変わらない。全体の四分の三あたり。毎晩、同じページを開いている。読み進んでいない。

気味が悪いとは思わなかった。深夜の喫茶店には変わった客が来る。それが当たり前だ。

だが、四週目の月曜日。

男がいつもと違うことをした。

一時十分。男がカウンターに近づいてきた。初めてのことだった。

「マスター、一つ聞いてもいいですか」

落ち着いた声だった。

「どうぞ」

「この店に、以前、赤いマフラーの女性が来ていませんでしたか。三十代くらいの」

飯田は考えた。赤いマフラー。常連にはいない。

「いつ頃の話ですか」

「二年…

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目次

全 1 話
    01

    四番テーブルの客

    2 min

作者について

黒川 ミナト

『四番テーブルの客』ほか 1 作品を投稿。

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