この作品におけるAIの関与
使用AI: なし
AI使用率は投稿者が自己申告した値です。
本堂道行は、部落民である。 部落民であることを理由に家を追い出されたため、家を探していた道行。 唯一入居できそうなボロアパート『九乃瀬荘』 なんとか借りれたものの、室内の壁に大穴が空いており……。
本堂道行は部落民だった。
先祖代々糞塗れになりながら油虫のように生きてきた人でなしの一族である。昭和の時代になれども、人でなしはやはり人でなしであった。
部落解放だの四民平等だの言っても人の心までは操れまい。
非人、穢多、人外、人でなし。言い方はいくらでもあれ、扱いは一辺倒で出身地がバレれば会社は即クビになり、家を借りてもどこからか必ずバレて叩き出される。
仕事は人がするもの、家は人が住むもの。
『人間でないのだから当然人権はない』
こんな理屈がまかり通る時代であった。道行はそんな時代を二十数余年生きてきたのである。
「くっだらねぇ」
道行は自分の頬を軽く撫でて呟く。度穢いゴミムシが。そんなような怒号と共に拳を貰い、代わりに仕事を奪われたのがつい三十分程前。要するに三十分程前に道行は職なしになったのだ。
職なしになったのみならず、その噂が、道行が部落民であるという噂が自宅だった借家にも行き渡りそれこそ塵を放り投げるように家も追い出されたのである。
(度穢いゴミムシなのは否定しねぇけどよ。しかし、これで寝床も職も無くしちまったわけか。)
大凡こんな経緯で手頃な住居を探して街中を練り歩いて…
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